30年ぶりの再会、心に残る言葉
小さい頃から絵を描くことが好きだった私は、水彩画が唯一の特技でしたが、家庭の事情で絵の道を諦めざるを得ませんでした。
それでも、放課後に毎日何時間も絵の勉強に付き合ってくださった美術の先生への感謝の気持ちは、ずっと胸に抱き続けていました。
卒業後も羽田先生の言葉は常に私の心に残り、「いつか必ずお礼を言いたい」と思い続けてきました。
羽田先生と30年ぶりに再会できたのは、息子が学ランを失くしたお陰です。
卒業生から譲り受けた学ランを羽田先生が息子に与えてくださり、私はそのお礼を伝えるために先生の元へ。
教室には、先生が教えた子どもたちの作品が並び、どれも愛おしく感じました。
再会の瞬間、涙が溢れてしまいました。
30年前の卒業式、羽田先生が私に渡してくださったお手紙に、こう書かれていました。
“君は間違ってない。
人は、理不尽なことを受け入れられた時、一つ大人になる。
君は間違ってない”
その言葉を胸に、私は希望を失うことなく、今まで真っ直ぐ歩んでこられました。
そして、30年ぶりの再会を果たし、その言葉が今でも私の心の支えであることを改めて実感しています。
あの時、羽田先生がくださった言葉が、今も多くの子どもたちの人生を照らし続けていると感じて心が温かくなりました。
美習慣コーチ® 長谷川 千尋